2017年9月1日更新(70号)
絶景かな 二見 久江
白無垢の花嫁姿のいとしさよ
亡母の育てし末の孫なる
落葉踏み哲学の路南禅寺へ五右衛門となり「絶景かな」と
終りとなりし携帯よりの友の声「もうあかんあかん」吾泣くばかり
アドレスを未だ消せぬを叱るこえ 仏事二十五は現世の別れ と
オカリナの澄んだ音色の
童歌足らいて帰る彼岸花のみち
ぶどう狩り嫁ときそいし房の
暈河内平野の青空高し
秋深み稲穂垂るあぜ彼岸花風吹き渡る飛鳥の里に
錦秋を川面にうつす嵐山ときに耀きモネにもまさる
生命の起源求めて「はやぶさ2」帰還を待とう傘寿となるも
スイミング終えて図書館に寄り読書 至福のひととき若葉風ふく
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